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明月院の紫陽花 (令和3年.6.10)


鎌倉のあじさいといえば、やはり明月院が有名です。
あじさいの時期の午後には、400m〜500mの行列ができるほどの人気です。
週末の午後には、行列の最後は北鎌倉駅の近くまで伸びることもあるようです。
今年は新型コロナウイルス感染症に対処するため、土・日は閉園となりました。
このため平日でもかなり混雑すると思い早朝に出かけることにしました。

明月院に開門9時の5分前に到着するとすでに200名程度の行列が!

この状況では、明月院の撮影スポットである、山門への鎌倉石の参道の撮影は無理だろうなと思い参道に近づいたところ、参道の手前にカメラマンが集まって熱心に撮影していました。カメラマン以外は参道を進めない雰囲気でした。
カメラマンの仲間に入って数枚撮影することができました。






明月院の創建は今から約850年前の永暦元年(1160年)に始まります。この地の武将で平治の乱で戦死した山内首藤俊道の菩提供養のため、俊道の子の山内首藤徑俊が創建しました。
その約百年後の康元元年(1256年)、鎌倉幕府第5代執権北条時頼がこの地に最明寺を建立しましたが、時頼の死後廃絶となりました。
時頼の子・北条時宗がその跡に禅興寺(ぜんこうじ)を建てました。
禅興寺は関東十刹(じっさつ)の一位に数えられるほど規模も大きく、位も高いお寺でした。

明月院は、この禅興寺の塔頭(たっちゅう、子院)として上杉憲方が建てた寺で、名前も明月庵から明月院と改められました。
その後禅興寺は衰え、明月院に付属したような形となり、結局明治時代の初めに廃寺となってしまいました。
現在では、明月院のみが残っているということになります。

この明月院は、その名前は知らなくても「鎌倉のあじさい寺」といえば話が通じるほど全国的に有名です。
この寺であじさいを植えたのはさほど古いことではなく、一説によると「手入れが比較的楽だから」という理由で植えたものが次第に有名になったといわれています。













明月院の境内には約2500株のあじさいが植えられていますが、その大部分が日本古来の「姫あじさい」です。
花が優美ということから、「姫あじさい」の名が付けられたそうで、小振りで可憐です。
「姫あじさい」は色が変化するのが特徴です。
空や海の色のように淡い青から、深い青に日ごとに濃くなっていきます。
紫色になり始めると見頃過ぎです。

明月院では意図的に悠久の青「姫あじさい」を心こめて育てているそうです。
青一色のあじさいは雨の日が良く似合うそうです。
青一色のあじさいも、色とりどりのあじさいとは異なった静かな趣があります。

明月院の奥庭では花菖蒲が見頃を迎えており、大勢の人が花菖蒲を楽しんでおられました。
10時過ぎに明月院を出ましたが、切符売り場には行列はありませんでした。
コロナの影響で例年よりは若干空いている感じでした。









アクセス(明月院)

JR北鎌倉駅から徒歩10分。

拝観料 

500円

通常は300円ですが、あじさいの時期は値上がりするようです。

       風来坊


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