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昭和記念公園のサギソウ
昭和記念公園では、今年も「サギソウまつり」が開催されています。 今年の「サギソウまつり」は8月2日(土)〜8月31日(日)です。 8月7日に高尾山のレンゲショウマを見た帰りに立ち寄ったところ、見頃の初期の段階でした。 サギソウのお世話をされている方の話では、このところ雨が少ないので成長がイマイチとのことでした。
この日は風が強くてサギソウが揺れていましたので、撮影は諦めました。 2日後の8月9日に、コミュニティのイベントに参加のため、再度昭和記念公園を訪ねました。 昭和記念公園では、今年も西立川口、さざなみ広場、花木園展示棟、花木園水鳥の池、トンボの湿地などに、ボランティアの方々が丹念に育てたサギソウが展示されています。
さざなみ広場のサギソウは、2日前とは異なり随分と開花が進んでいてびっくりしました。 台風11号が四国に接近中とのことで、朝方は雨が降ったため、今年は滴のかかっているサギソウとなりました。 台風11号の風が心配されましたが、午前中は風も殆どなく、撮影は比較的楽でした。 さざなみ広場は見頃でしたが、花木園展示棟前、花木園水鳥の池、トンボの湿地のサギソウは咲き始めという状況でした。
サギソウは、日当りの良い湿地に生える多年草で、夏に可憐な純白の花をつけます。 その花の形が翼を広げたシラサギを連想させることから、「サギソウ」という名前がついたといわれています。 サギソウは、地下にほふく茎があり、その先端に大豆ぐらいの球根(球星ともいう)をつけます。 その球根から芽が出て開花し、生育状態が良いと球根の数は1年で2〜3倍に増えるそうです。
花の高さは20〜40cmで、葉は茎の下部に数枚付き、広い線形で長さ5〜10cm、幅1cm程度です。 花の直径は約3センチ程度です。唇弁は3つに分かれ、側列片は扇形でフリル状に細かく深く裂けています。 距は細く長さは約4センチ程度です。
サギソウの歴史 サギソウの歴史は古く江戸時代初期にはすでに栽培の記録が残されています。 現在では生息地の開発と乱獲などが原因で、各地で個球数や生息地の減少が進み、「絶滅危惧種」の一つにあげられています。 昭和記念公園で展示されているサギソウは園芸品種とのことです。
昭和記念公園のサギソウ 昭和記念公園では、平成9年度に「水鳥の池」の北岸に約30平方メートル(2m×15m)の仮設花壇を設置し、「多摩サギ草愛好者の会」の協力のもとボランティア活動によりサギソウ約7,000球の植栽を行いました。 その後、ボランティア組織の拡充や栽培技術の向上を重ね、年間を通じ献身的に栽培管理を続けてきた結果、現在では約70,000球のサギソウを開花させるまでになっています。
昭和記念公園ではサギソウボランティアと協力してこのサギソウを大切に保護育成し、また栽培技術を広く普及することで、多くの来園者に末永くサギソウを楽しんでいただきたいと考えているそうです。 今年もサギソウボランティアが、1年間大切に育てたサギソウが、常時30,000球展示されています。
また、サギソウまつりの期間中は、サギソウ展、撮影用サギソウ鉢貸し出し、サギソウ相談会、サギソウスタンプラリーなどのイベントも開催されています。 サギソウの開花期間は1週間程度だそうですが、昭和記念公園では開花時期の異なる3種類のサギソウ「青葉」「銀河」「輝き」を栽培しており、1ヶ月近くの「サギソウまつり」の期間に、次々と開花します。
8月9日に訪ねたところ「青葉」がちょうど見頃の初期の段階で、さざなみ広場では乱舞するサギソウを眺めることができました。 「銀河」はまだ開花していませんでした。 したがって、写真はすべて「青葉」です。
西立川口から入園すると、前方に来場者案内テントが設置されており、サギソウボランティアによる来場者に対する案内、栽培方法の解説、ボランティア活動状況の紹介などが行われています。 案内テントのそばには、立体花壇が設置されており、車いすの方でも間近にサギソウを見ることができるように配慮されています。 また、少し離れた場所には、サギソウボランティアの方の栽培されたサギソウの展示も行われています。
案内テントから斜面を下がった水鳥の池のそばに、約1.2m×12mの大花壇が設置されています。サギソウまつりのメインの花壇です。 西立川口の立体花壇と水鳥の池のそばの大花壇で、昭和記念公園で栽培しているサギソウ7万球のうち、約3万球が植えられています。 また、大花壇のそばにあるテントでは、写真撮影用のサギソウ鉢の無料貸し出しが行われています。 三脚を持ったカメラマンが次々とサギソウ鉢を借り出して、熱心に写真を撮っていました。
さざなみ広場のほかには、花木園展示棟前にも立体花壇が設置されています。 ここのサギソウは少し開花が遅れており、咲き始めの状況でした。 花木園水鳥の池の、自生地風花壇のサギソウも咲き始めの状況でした。 また、花木園展示棟の展示室では、サギソウ展が開催されており、多くの品種のサギソウが展示されていました。
トンボの湿地では自生地風のサギソウを見ることができます。 しかしながら、サギソウの開花が遅れており、数輪咲いているのみでした。 また、トンボの湿地の傍の渓流には、今年もサギソウのイカダが漂っていました。 今年はイカダのサギソウは開花が早く、水面に映るサギソウを楽しむことができました。
アクセス 西立川口 JR青梅線西立川駅から徒歩2分 立川口JR中央線立川駅から徒歩15分 このほか昭島口、玉川上水口、砂川口があります。 入園料 大人(高校生以上)410円 小・中学生80円
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