散策スポット目次
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つつじ茶屋付近の紅葉
六義園は5代将軍・徳川綱吉の信任が厚かった川越藩主・柳沢吉保が元禄15年(1702年)に築園した、和歌の趣味を基調とする「回遊式築山泉水」の大名庭園です。 池をめぐる園路を歩きながら、移り変わる景色を楽しむことができる、繊細で温和な日本庭園です。 造園当時から小石川後楽園とともに江戸の二大庭園に数えられておりました。
明治時代に入って、三菱の創業者である岩崎弥太郎の別邸となりました。 その後、昭和13年(1938年)に岩崎家より東京市(都)に寄付されて、一般公開されることになりました。 昭和15年8月、史蹟名勝特別記念物保存法によって名勝の指定を受け、昭和28年3月に国の特別名勝に指定されました。
吹上茶屋付近の紅葉
柳沢吉保は作庭にあたり、吉保自身の培った文芸趣味の思想に基づき、自分から設計、指揮し、7年余りの歳月を費やして、平坦な武蔵野の一隅に池を掘り、山を築き、流れを見せて、「回遊式築山泉水庭園」を作り上げました。 園内には、紀州和歌の浦の景勝を、あるいは「万葉集」や「古今集」から名勝を選び、88個所の景勝地を設定しております。
庭園の中央に池を設け、中島を置き、島には妹背山があり、東南部に平坦な芝生、その他の部分には大小多数の築山が起伏しています。 庭園の北部に最大の築山、藤代峠を設け、各所に桃の茶屋、滝口の茶屋、吟花亭、熱海の茶屋、つつじの茶屋、芦辺の茶屋等のあずまやを配しています。
藤代峠からの展望
吹上茶屋を望む
中の島
「六義園」という名前は、中国の古い書物である毛詩に配されている、賦・比・興・風・雅・頌の六義に由来する和歌の六体によるものです。 「六義園」を「むくさのその」と呼ばせ、館を「六義館」と書いて「むくさのたち」と読ませています。
渡月橋付近の紅葉
六義園といえば、春のシダレザクラと秋の紅葉が有名です。 庭園の中心部に入るための内庭大門をくぐると、シダレザクラが植えられており、3月末に枝いっぱいの薄紅色の花を咲かせます。 流れ落ちる滝を彷彿させるその姿は圧巻です。 六義園のシダレザクラはライトアップも行われます。
中の島の紅葉
出汐の湊付近の紅葉
秋になると六義園では、約400本のモミジが園内各所で色づきます。 特に庭園の北西部の滝見茶屋、水香江、せんけいの流れ、山陰橋付近は、様々な木々の紅葉が混じり合い、風光明媚な景色となります。 また、つつじ茶屋周辺の紅葉も、赤い色彩の中に茶屋がよく栄え、なかなかの情緒を感じさせてくれます。
峰道付近の紅葉
六義園は、通常は駒込駅から徒歩で7分ほど離れた正門からしか入門できませんが、紅葉の時期には駒込駅に近い「染井門」が開かれます。 「染井門」のすぐ近くに、庭園の北西部の紅葉のスポットがあります。 「染井門」の方向は、鬼門に当たるため通常は開かれないとのことです。
散策路の紅葉
都内随一の紅葉の名所といわれる六義園では、ライトアップが行われます。 今年も11月22日(木)から12月9日(日)にかけて「紅葉と大名庭園のライトアップ」が行われました。 昨年のライトアップは12月5日まででしたが、紅葉の見頃が遅くライトアップの時期には見頃にならなかったため、今年は12月9日(日)まで延長されたようです。 ライトアップは、今年が12回目です。
吹上茶屋から中の島を望む
吹上茶屋から中の島、出汐の湊を望む
今年は12月2日に六義園を訪ねましたが、ライトアップの行われるエリアの紅葉はあまり進んでいませんでしたので、12月7日に再度訪ねました。 今年のライトアップは、紅葉にはライトがあまり当たっていない感じでしたば、ブルーの幻想的な世界を楽しむことができました。
吹上茶屋から出汐の湊を望む
水香江の紅葉
夜に出現!水香江のおはなし 作庭当初、六義園の園内には、水香江と呼ばれる場所がありました。 「蓮の花の盛りの頃には、水までも良い香りがする」という意味で、李白や杜甫が「蓮の花で水が香る」と詠んだことに由来し、柳沢吉保がこの名を付けたと「六義園記」に記されています。
現在は遺構を残すのみの水香江。今年のライトアップでは、来園者に水香江の美しさを少しでも想像していただきたいとの思いを胸に、夜間、現代風に光によって、水の清らかな流れが再現されております。 幻想的な光の水香江を体感することができます。
散策路のライトアップ
アクセス JR・地下鉄南北線「駒込駅」から徒歩7分(染井門は徒歩1分) 都営地下鉄三田線「千石駅」から徒歩10分 駐車場はありません。 入園料 300円
関連のホームページ 六義園 風来坊