散策スポット:東京23区

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上野東照宮の冬ぼたん (令和3年.1.5)


上野東照宮



上野東照宮は、元和2年(1616年)2月駿河城に徳川家康を見舞いに赴いた、藤堂高虎と天海大僧正が、危篤の家康公の病床で「末永く鎮魂できる場所を造って奉ってほしい」との遺言を受け、高虎の屋敷領地であった上野の山に、寛永4年(1617年)に本営を造営しました。

その後、3代将軍家光がこの屋敷に満足できず、慶安4年(1651年)に現在の社殿(金色殿)を造営し、以後江戸の象徴としました。
これが現存する上野東照宮です。
上野東照宮には、徳川家康公(初代)、徳川吉宗公(8代)、徳川慶喜公(15代)が奉られています。

上野東照宮ぼたん苑では、1月1日から2月23日までの予定で、寒牡丹や冬牡丹が見頃を迎える時期に合わせた「冬のぼたん祭り」が開催されます。
上野東照宮のぼたん苑は、江戸の風情を今に残す回遊式の牡丹庭苑です。
1月から2月にかけて、約40品種・150株の冬牡丹・寒牡丹のほか、ロウバイ、まんさく、早咲きの梅、フクジュソウなどが苑内を彩ります。

苑内からは旧寛永寺五重塔や東照宮の参道に並ぶ石灯籠を眺めることができ、江戸風情の中でぼたん鑑賞が楽しめます。
また雪の日には、降り積もる雪の中に凛とたたずむ牡丹の姿が見る人の目を惹きつけます。
霜よけの「わらぼっち(藁囲い)」に包まれて、可憐な花をつけた冬の牡丹を愛でるこができます。

開苑時間は午前9時30分から午後4時30分(入苑締切)までです。
この間、休苑日はありません。










上野東照宮ぼたん苑や鶴岡八幡宮の神苑ぼたん庭園にこの時期に咲くのは冬ぼたんです。
しかし、この時期に咲くぼたんには、厳密には寒ぼたんと冬ぼたんの2つの種類があります。

ぼたんには二期咲き(早春と初冬)の性質を持つ品種があり、このうち低温で開花した冬咲きのものが古来より寒ぼたんと呼ばれています。
寒ぼたんは、江戸時代に牡丹園芸家が寒の時期にも富貴花を咲かせようと品種改良をおこなった牡丹で、これらの種類が寒ぼたんの始めといわれています。
春につく蕾はつみ取り、夏の終わり頃に葉を摘み取って花期を遅らせ、藁の霜囲いをして暖かいところに保護すると冬に開花します。
寒ぼたんの花はその年の気象に大きく左右され、着花率は2割以下といわれています。

一方、冬ぼたんは、花の少ない冬にお正月の縁起花として抑制栽培技術を駆使して開花させたものです。
本来、春に開花する花を、春夏に寒冷地で開花を抑制し、秋には温度調節をして冬に備えるという作業を丸2年かけて行い、この時期を春だと思いこませて開花させたもので、春ぼたんと同じ品種です。
このため、ほかの花の開花が遅い年でも、冬ぼたんは概ね同じ時期に見頃を迎えます。

寒ぼたんは、樹勢が弱くて栽培が難しいこと、安定して花を咲かせるまでには長い年月を要することなどから、上野東照宮や鶴岡八幡宮で見ることのできるこの時期のぼたんは、ほとんどが冬ぼたんです。
ぼたんで有名な奈良県の石光寺には、寒ぼたんが36種類300株あるとのことです。



島錦



島錦



八千代椿



八千代椿



紫紅殿



紫紅殿



太陽



太陽



連鶴



連鶴



黄冠



黄冠



新日月



磯の波



今猩々



ハイヌーン



聖代



島津紅



島の藤



島の藤



大喜紅



大喜紅



百花殿



御国の旗



新七福神



花王



御国の曙



御国の曙



御国の曙



渡世白



明石潟



大根島の畑で自然交配し、草むらでひっそり誕生していた珍種を生産者が発見。
蝶が舞う姿に似ていることから胡蝶の舞と命名。
突然現れた珍種は、今までにない新たな花姿を生み続けている奇跡の牡丹。



胡蝶の舞



胡蝶の舞



胡蝶の舞



ぼたんには二期咲き(早春と初冬)の品種があり、このうち低温で開花した冬咲きのものが古来より寒ぼたんと呼ばれています。寒ぼたんの花はその年の気象に大きく左右され、着花率は2割以下といわれています。
今年は上野東照宮で寒ぼたんが咲いていました。



戸川寒


寒ぼたんの蕾です。寒ぼたんは普通のぼたんと異なりほとんど葉がないのが特徴です。



戸川寒



戸川寒


上野東照宮ぼたん苑では、ぼたんの他に梅や水仙、ロウバイや寒椿も楽しむことができます。










拝観料

 大人700円、団体600円(20名以上)、小学生以下無料

 上野東照宮との共通券:1100円

アクセス

 JR上野駅から徒歩5分 上野動物園の隣


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風来坊

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