散策スポット:東京23区

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妙法寺のサギソウ (H30.8.2)



妙法寺は日蓮宗の寺院で、寛文4年(1664年)の創建と伝えられています。
その頃宇奈根に常光寺(1585年頃開山されたといわれる)というお寺があり、その隣村であったこの地域の人々が、常光寺に頼みこの寺をつくってもらったといわれています。
通称、おおくら大仏妙法寺といい、正式名は東光山妙法寺です。

この妙法寺に、世田谷区の花に指定されているサギソウが展示されています。
妙法寺住職ご夫妻が植え付けと植え替えをおこなって育てたサギソウを地域の方々の協力によって、境内に展示しているものです。
妙法寺のサギソウは、毎年8月初旬から8月中旬までが見頃とのことです。






今年は花の開花が早いため、妙法寺のサギソウも早いのではないのかな? と思っていたところネットの友人から「妙法寺のサギソウが見頃を迎えています」との情報が寄せられました。
今年は猛暑日の連続でしたが、猛暑の中8月2日に訪ねたところ、まさに見頃を迎えていました。






サギソウは北海道、青森を除く日本各地の湿地に自生する野生ランです。
小さな球根から4月下旬頃に地上に芽を出し、7月中旬頃に伸びた茎の先に白鷺が飛んでいるような形の純白の花を数輪咲かせます。その間地中では、3本程の地下茎が伸び、その先端に次世代の球根が作られています。

そして。今年花を咲かせた株と球根は、秋にはすべて枯れ、新しい球根が来年花を咲かせます。
サギソウは世田谷区内の水辺にも自生していたといわれ、サギソウ伝説も残っていますが、現在、世田谷区に自生地はないとのことです。
世田谷区では昭和43年に区民の公募によってサギソウを「区の花」に制定しました。






サギソウ伝説

今から400年以上も昔、世田谷城主・吉良頼康には奥沢城主・大平出羽守の娘で常盤という美しい側室がいました。常盤姫は頼康の愛を一身に集めていましたが、それをねたましく思った側妾たちは、つくり話によって頼康につげ口をしました。度重なるつげ口から頼康もそれを本気にして常盤姫に冷たくあたるようになりました。愛情を疑われ、悲しみにくれた姫は死を決意し、幼い頃からかわいがっていた白さぎの足に遺書を結びつけ自分の育った奥沢城へ向けて放しました。


白さぎは奥沢城の近くで狩をしていた頼康の目にとまり、矢で射落とされてしまいました。白さぎの足に結んであった遺書を見て初めて常盤姫の無実を知りいそい で世田谷城に帰りましたが、すでに姫は息をひきとっていました。
その時、白さぎの血のあとから、一本の草が生え、サギに似た白いかれんな花を 咲かせました。これがサギソウと呼ばれるようになったのです。




関連のホームページ

 妙法寺

アクセス
小田急成城学園前駅から徒歩15分
成城学園前駅3番乗り場から二子多摩川行きバスで約5分の「東京都市大学附属小学校前」下車 徒歩3分

二子多摩川駅から成城学園前行きバスで約20分の「東京都市大学附属小学校前」下車 徒歩3分

このほか成城学園前2番乗り場からから渋谷行き等のバスが出ています。2番乗り場からのバスの場合は「東宝前」下車になります。徒歩3分です。

      風来坊


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