木造(旧館)の目黒雅叙園は太宰治の小説『佳日』にも登場します。
絢爛たる装飾を施された園内の様子は「昭和の竜宮城」とも呼ばれていました。
「百段階段」は通称で、かつての目黒雅叙園の3号館で、昭和10年(1935年)に建造され、目黒雅叙園で現存する唯一の木造建築です。
食事を楽しみ、晴れやかな宴が行われた7部屋を、99段の長い階段廊下が繋いでいます。
階段は厚さ約5cmのケヤキ板を使用しています。
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百段階段へのエレベーター
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百段階段
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階段で結ばれた各部屋はそれぞれ趣向が異なり、各部屋の天井や欄間には、当時屈指の著名な画家達が創り上げた美の世界が描かれています。
"昭和の竜宮城"と呼ばれた目黒雅叙園の建物の特徴は、装飾の破格な豪華さにあります。
その豪華な装飾は桃山風、さらには日光東照宮の系列、あるいは歌舞伎などに見られる江戸文化に属するものともいえ、その装飾の美しさから見ても、伝統的な美意識の最高到達点を示すものとされています。
平成21年(2009年)3月、東京都の有形文化財に指定されました。
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