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高知東部バスツアー (H29.10.19)


室戸岬



野良時計



野良時計

高校の同級生会でバスツアーがあり、高知県東部を訪ねました。
最初に訪ねたのが、安芸市の野良時計です。

家ごとに時計のなかった明治の中頃、土地の旧家で地主であった畠中源馬氏が自分で時計組み立ての技術を身につけ、歯車から分銅まで手づくりで作り上げた時計台です。

この時計台の原型は、当時畠中家の台所にかかっていた八角形の米国製の掛時計で、これを何度も分解しては組み立てて時計の構造を学んだといわれています。

古くから周辺で農作業をしていても遠くから時間を知ることができ、「野良時計」として現在も多くの人々に親しまれています。野良時計は個人の住居の中に作られており、内部を見学することはできません。


安芸市では、郷土出身の作曲家・弘田龍太郎の業績をしのび、童謡の里づくり運動が昭和53年から始まり、市内の名所や旧跡にユニークな曲碑が建立されています。

弘田龍太郎が作詞した代表作には「鯉のぼり」「浜千鳥」「叱られて」「雨」「雀の学校」「春よこい」「靴が鳴る」などがあります。

野良時計の駐車場の傍に弘田龍太郎の「鯉のぼり」の曲碑が建てられていました。

甍の波と 雲の波
重なる波の 中空を
橘かおる朝風に
高く泳ぐや 鯉のぼり
開ける広き 其の口に
舟をも呑まん 様見えて
ゆたかに振う 尾鰭には
物に動ぜぬ 姿あり
百瀬の滝を 登りなば
忽ち竜に なりぬべき
わが身に似よや 男子と
空に躍るや 鯉のぼり


鯉のぼりの曲碑



中岡慎太郎館



中岡慎太郎館



中岡慎太郎像



中岡慎太郎館

次に訪ねたのが中岡慎太郎館及び中岡慎太郎生家です。

坂本龍馬とともに京都近江屋で暗殺された中岡慎太郎は、大庄屋の子として生まれ、のち間崎滄浪の塾で学び、土佐勤王党に参加しました。文久3年(1863年)に脱藩して討幕運動に奔走。坂本龍馬とともに薩長連合を実現させたり、陸援隊を組織したりするなどの活躍をしました。

中岡慎太郎館では、彼の生涯を史実に基づき年代ごとに時系列で展開するとともに、非業の死を遂げた慎太郎の生涯を、映像とパネルを中心にドラマチックに再現しています。また、中岡慎太郎ゆかりの品々など、貴重な史料も展示されています。



中岡慎太郎生家



中岡慎太郎生家



中岡慎太郎生家


中岡慎太郎館のすぐ傍に中岡慎太郎生家があります。

昭和42年(1867年)に発見された中岡家の見取り図をもとにして生家を復元が復元されています。


中岡慎太郎生家



モネの庭



モネの庭



モネの庭



モネの庭

中岡慎太郎館から3Kmほどのところに「モネの庭」があります。

印象派の巨匠クロード・モネは、列車の窓から見たジヴェルニーの景色の美しさに心奪われ、43歳でフランス北部にあるジヴェルニーに移り住みました。そして、セーヌ渓谷の肥沃な土地に、理想の家と庭を作りあげました。

ジヴェルニーの庭は彼の創造の源泉となり、「睡蓮」などの多くの名作を生み出す舞台となりました。



モネの庭



モネの庭


そうしたクロード・モネの思いを高知の自然の中で再現したのが北川村「モネの庭」マルモッタンです。当園は世界で唯一、本家より「モネの庭」の名称を許可された施設です。

モネが咲かせたいと願い続けた「青い睡蓮」はジヴェルニーでは咲かせることができませんでした。北川村では6月末から10月末まで楽しむことができるとのことで、今回は青い睡蓮を見ることができました。


モネの庭



モネの庭


モネの庭



室津港



キンメ丼



キンメ丼

「モネの庭」散策後、室戸市に移動し、料亭「花月」で昼食です。
花月は大正14年(1925年)創業の老舗で、室戸沖で水揚げされた魚介類を味わうことのできる料亭です。

今回は室戸沖で釣れた金目鯛の、キンメ丼でした。

料亭「花月」の南側の眼下には室津港があります。

「花月丸」は
釣った魚を、船底のカンコと呼ばれる(船底の生け簀のような場所)ところに、活きたまま入れ、港に帰って来るとのことです。



津照寺


料亭「花月」の近くに四国八十八カ所霊場第25番札所の津照寺(しんしょうじ)があります。

室津港を見下ろす小山の上にたたずむ津照寺は、通称・津寺(つでら)と呼ばれています。弘法大師空海上人が四国御修行の砌、山の形が地蔵菩薩の持つ宝珠に似ているところから霊地とし地蔵菩薩を自ら刻まれ本尊とし、宝珠山真言院津照寺と号されました。

津照寺は長い階段の上にあり、眼前には太平洋が拡がっています。


津照寺



津照寺


津照寺



津照寺からの展望



室戸岬



室戸岬



室戸岬



室戸岬

昼食後は、室戸岬に移動し、「室戸ジオパーク」を案内人の説明を聞きながら散策しました。

室戸岬は岬の東と西では海上模様が大きく変化することで有名ですが、この日も室戸岬の西側は湖のように穏やかでしたが、東側は強風が吹き荒れていました。

このため、室戸岬は古くは海の難所として知られています。また、海岸は奇岩が乱立し、亜熱帯性樹林や海岸植物が茂っています。

1964年6月に室戸阿南海岸国定公園の指定を受け、2011年9月に世界ジオパークに認定されています。



室戸岬



室戸岬


室戸岬の海岸ではダービダイトを見ることができます。

タービダイト(乱泥流堆積物)とは、砂や泥が海水と混ざった流れによって海底に降り積もってできたシマシマの地層のことです。水平に堆積した後、回転して立ち上がったので、縦向きの縞模様になっているのです。

混濁流の発生原因は、地震に伴う海底地滑りや津波、メタンハイドレート層の急激な気化、海底火山噴火などが考えられています。


室戸岬



中岡慎太郎像



アコウ



室戸岬



室戸岬の灯台

室戸岬ではアコウを見ることができました。アコウといっても魚ではありません。

四国や九州南部など西日本の暖地海岸に生えている樹木です。高知県内では海岸近くの岩の上に生えています。根を岩に絡ませ、さらに樹高を低く保つことで、台風の被害を最小限にとどめています。

アコウを含む亜熱帯植物群は、国や県から天然記念物の指定を受けています。


     風来坊


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