鎌倉

散策スポット目次

HOME

前ページ

次ページ

光明寺のヤマアジサイ (H28.5.21)


胡蝶の舞



普賢の華



九重濃色



瀬戸の夕虹

ヤマアジサイは、主に太平洋側の福島県から四国・九州に分布する落葉低木です。

半日陰の湿り気のある林や沢沿いに生育しています。このことから別名のサワアジサイの名前がつけられています。

周辺の自然によくなじんでいる樹木ということができます。


中央から花の外側に向かって咲き、縁に沿って装飾花をつけてガクアジサイと同じようにガク咲きとなります。

装飾花(中性花)の萼片は、白色または白青色で少し反り返りますが、紅色を帯びることもあります。ガクアジサイよりも花序が小型なので、コガクと呼ばれることもあります。

あじさいに比べて葉は、薄くて細長く小型です。


絞り咲きエゾ



モン・アソ


モモバナ



大山丸


大山



子持ち七段花



子持ち七段花



久住の涼風



大山

ヤマアジサイは、北海道、新潟など豪雪地で自生する同系統のエゾアジサイも含めて、花の形は装飾花のつき方によってガク型と手まり型があり、さらにその中間の半手まり型もあります。

また、装飾花の花弁は、基本的には4弁ですが、3弁のものや多弁の八重咲きのものもあります。

花の色は青の濃淡や紅色、さまざまな色調の紫やピンク、白・・・・と多彩で、葉の色も黄金色や斑入り、黒葉など変化に富んでいます。


鎌倉では光則寺や鎌倉宮で数多くのヤマアジサイを見ることができます。

そのほか、長谷寺や御霊神社などのあじさいの名所でも、ヤマアジサイを見ることができますが、種類はそれほど多くはありません。


月の皇子



花笠


三嶺の月



津江の幻


白雪姫



ねじれ華



乙女の舞



肥後の絞り



祖谷の風車

昨年のヤマアジサイの見頃は5月下旬でした。

今年は花の開花が早く、ヤマアジサイも昨年よりも早いかもしれないと思い、5月21日に光則寺を訪ねました。

山門の近くにあるクレナイは殆ど色付いていませんでしたので、少し早いかなと思いましたが、境内の中に進むと殆どのヤマアジサイが見頃を迎えていました。


境内ではすぐに、ヤマアジサイのお世話をされている住職の奥様にお会いしましたので、今年の開花状況を尋ねたところ「今年はヤマアジサイの開花は例年よりも1週間〜10日程度早いです。このところ晴天が続いたので、一気に開花が進み見頃を迎えました」とのことでした。


入野絞り



青鳳


ツシマ



土佐織姫


土佐紺青



土佐游蝶



土佐涼風



土佐の暁



土佐童

光則寺は、樹齢約200年の見事な海棠(かいどう)が有名ですが、花の寺としても親しまれています。

光則寺の入口には「四季の光則寺・野草と茶花マップ」が置かれており、境内に咲く花の図面があります。

図面一面に小さな字で花の名前が書き込まれています。


光則寺のヤマアジサイには次のような経緯があります。

稲村ヶ崎の増淵整治さんのお宅では、5月を迎えると500種を超えるヤマアジサイが咲き誇っていました。

自宅の「山あじさいの隠れ里」を開放して愛好家に喜ばれていましたが、諸般の事情により1999年に開放を断念されました。


ツシマ



藍姫(七変化)


白鳥



紫変化


大虹



土佐豊



井内絣



酔湖の絣



深山八重紫

公開できる場所を探している時に立ち寄った光則寺で地植えのシチダンカを見つけたことから、2001年から多数のコレクションのうち、100種類を境内で展示することになりました。

2005年に増淵さんから全鉢寄進されて、引き続き光則寺で展示を行っています。

こうした経緯から、現在は光則寺の住職の奥様がお世話をされています。


ヤマアジサイは

春たっぷり陽射しを浴びて蕾を充実させる

夏・残暑の強い陽射しや高温に弱い

秋の陽射しを浴びることで来年の花芽が充実する

耐寒性はあるが、冬の冷たい乾風は蕾や枝に被害を及ぼす

花色は土のPHの影響を受けるものがある


白扇



美里白鳳


楊貴妃


伊予の青絣


伊予の十字星



七段花



龍馬1



伊予絣



といった条件から、

ヤマアジサイの育成にふさわしい場所に移動でき

花色によって土を変えることができる鉢植えがベスト

とのことです。



伊予時雨


伊予の夕立



ミヒラ


青野山



剣の舞



剣の舞



伊予の薄墨


光則寺では200種類以上のヤマアジサイを栽培しており、開花の始まったヤマアジサイの鉢から逐次境内に並べられます。また、見頃を過ぎた鉢は逐次撤去されます。

今年はこれまでとは鉢の配列が異なり、概ね地域別に並べられていました。

故郷のヤマアジサイを一気に見ることができてラッキーでした。

また、今年は開花が一気に進んだということで、早咲き、中咲き、遅咲きが混在して咲いている感じで、例年見ることのできない品種のヤマアジサイも見ることができました。


伊予の薄墨




大虹



伊予の薄墨


モモイロ



深山黒姫



美方八重



羽衣の舞

ヤマアジサイは、本来は700mほどの山地に自生しているとのことです。

このヤマアジサイを山地に比べて気温の高い平地で育てるため、開花時期が早くなり、西洋あじさいよりも2週間程度早く見頃を迎えます。

西洋あじさいを念頭に置いていると、ヤマアジサイの見頃を逃してしまいますので要注意です。

ヤマアジサイの時期は鎌倉も比較的空いています。

しかも光則寺は拝観時間が7時30分から日没までと長いですからゆっくり楽しむことができます。



紫変化


平井錦



九重山


紅冠雪



桃仙



瑠璃美姫


アクセス

江ノ島電鉄長谷駅から徒歩10分

拝観時間 

7:30〜日没まで

拝観料 

100円


      風来坊


伊豆新八重



濃紫


田の字


目次  TOP HOME