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御岳山散策(ロックガーデン) (H23.8.17)


武蔵御嶽神社



武蔵御嶽神社

御岳山は古くより山岳信仰の霊山として金峰山御嶽蔵王権現(武蔵御嶽神社の前身)を中心に発展してきた山です。

御岳山の後ろに続く奥の院や大岳山は修験者達の修行場であり、遠く昔は山伏達が急峻な岩場や尾根を駆けめぐっていたのではないかと思われます。


山には登山道が整備されており、山伏達が修行のために闊歩した道を、現在では気軽にハイキングや登山を楽しめます。


御岳山には、ちょっとした散策から本格的な登山まで目的に応じていくつかの遊歩コースが紹介されています。

今回はレンゲショウマの群生地を見た後、中レベルのロックガーデン周遊コースを散策しました。

ロックガーデン周遊コースは、ケーブルカー御岳山駅から約10分の御岳ビジターセンターが起点(終点)となっており、その途中に武蔵御嶽神社や長尾平などがあります。


武蔵御嶽神社



宝物殿

武蔵御嶽神社

標高929mの御岳山頂に創建された関東有数の霊場です。

紀元前90年、崇神天皇の時代に創建されたと伝えられています。

山岳信仰の興隆とともに、中世関東の修験の一大中心地として、鎌倉の有力な武将たちの信仰を集め、御嶽権現の名で、厄除け・延命・長寿・子孫繁栄を願う多くの人達の参拝によって栄えたとのことです。


参道には30もの宿坊が立ち並んでおり、昔、御嶽神社に参詣する人々で賑わった宿場町は、今も参拝・観光に訪れる人を暖かくもてなしてくれますし、観光客のための旅館としても利用されています。

御嶽神社入り口の随神門から250段の石段を登ると、徳川幕府によって造営された権現造りの拝殿・幣殿と、神明造りの本殿となります。


武蔵御嶽神社



武蔵御嶽神社・旧本殿

歴史を今に伝える祭儀・行事も多くとり行われており、観光客や参拝客で一年中賑わっています。

鎌倉時代から江戸時代にかけては武将の信仰が厚く、刀剣や大鎧の奉納もあったそうです。

その中には国宝や重要文化財が数多くあり、宝物殿に保管・展示されています。

宝物殿は土・日のみの開館ですが、観光シーズンは毎日開館されているようです。

御岳山駅から武蔵御嶽神社までは徒歩30分です。


武蔵御嶽神社の入り口である随神門から左手に進むと約10分で長尾平分岐点です。
分岐点から左手に進むと長尾平の展望台です。

分岐点から斜め左下へ丸太の階段を下がると約15分で七代の滝です。

しかし、この丸太の階段は滑りやすい場所もあり、相当厳しい階段です。特に登りは避けるのが無難です。

長尾分岐点から右手の平坦に近い道を5分ほど進むと道が二つに分かれています。

下側の道を進むと天狗岩、七代の滝方面に行くことができ、上側の道を進むとロックガーデンの一番上部の綾広の滝や奥の院経由で大岳山に行くことができます。

分岐点から上側の道を100m程進んだところに「天狗の腰掛け杉」があります。


天狗の腰掛け杉



ロックガーデンの上流にある休憩所

推定樹齢350年、樹高60m、目の高さの幹周り6.5mの大木で、天狗が腰掛けたとされる枝も見られます。

天狗の腰掛け杉のところでの道がさらに二つに分かれており、下側の道を進むと綾広の滝へ、上側の道を進むと奥の院経由で大岳山に行くことができます。

今回は「天狗の腰掛け杉」から綾広の滝の上側に行き、そこからロックガーデンを下がることにしました。


「天狗の腰掛け杉」から比較的なだらかな道を15分ほど進むと、右側に「おいしい水」の湧き出るスポットがあります。この水は要煮沸だそうです。

「おいしい水」の湧き出るところから30mほど進んだところが、三叉路になっています。三叉路の傍に休憩所があります。

Uターンするよう感じの左側の道がロックガーデンの上側の入り口です。

少し進むと急な坂道になっており、その坂を下りたところが綾広の滝です。


ロックガーデン入り口



綾広の滝



綾広の滝

綾広の滝(あやひろのたき)

落差10m、滝壺の深さ1.2mの奥深い味わいのある滝です。

古くから御嶽神社の禊(みそぎ)の神事が行われることから「修行みそぎの滝」とも言われています。



ロックガーデン



お浜の桂


お浜の桂


綾広の滝のすぐ下流に、中里介山の『大菩薩峠』に出てくる「お浜の桂」があります。

「お浜の桂」は樹齢300年で、樹高38m、目の高さの幹周り4mの大木です。


ロックガーデン



ロックガーデン

ロックガーデン(御岳岩石園)

御岳岩石園は昭和10年に東京都緑地計画に基づいて、七代の滝近くの天狗岩の背後から綾広の滝の上部まで、約1.5kmの間に渓流と露岩などを利用して造った遊歩道です。

一歩この遊歩道に足を踏み入れると両岸には、苔むした奇岩怪岩が点在し、また亜熱帯植物が生い茂って、別名「東京の奥入瀬」とも呼ばれています。


昭和25年7月にこの地域一帯が「秩父多摩国立公園」に含まれ、東京都は自然公園施設として、休憩所、トイレ、野外卓などの施設を整備し、憩いの場として利用しやすい環境となっています。

平成12年に「秩父多摩甲斐国立公園」と名称が変更になり、また東京都の名勝・奥御岳景園地として指定されています。


ロックガーデン



ロックガーデン



ロックガーデン



ロックガーデン

ロックガーデンコースは、沢を縫うようにして作られている散策路で、周りは広葉樹に囲まれ、苔むした岩肌と木々の緑が水面に映り気分は最高です!

綾広の滝からは苔むした岩間を流れる清流沿いの下り坂となります。

この散策路は、七代の滝の少し上流まで、約1.5km続きます。



ロックガーデン


殆どの方が、天狗岩に先ず行き、そこから渓流を登ってきますので、今回のコースの場合は、多くの方と挨拶を交わしながら進むことになります。

今回のコースでは、ロックガーデンの最下流から天狗岩に行くことになります。

渓流を離れて緩やかな上り坂を少し進むと右上に天狗岩が見えてきます。


ロックガーデン



ロックガーデン



ロックガーデン



ロックガーデン

緩やかな上り坂の最後が急な階段状になっており、そこを登ったところが、天狗岩と呼ばれている巨大な岩です。

七代の滝とロックガーデンを分ける独特の雰囲気をもつ存在感のある場所です。

鉄の鎖が準備されており、岩の上に登ることができます。


天狗岩から坂を下りると「七代の滝」です。

案内板では200mとなっていますが、極めて険しい急坂でその大部分が鉄のはしご(鉄製の階段)となっています。

「急坂が苦手な人は七代の滝をカットして天狗岩へ直接行ってからロックガーデンを歩こう!」との案内があります。


ロックガーデン



ロックガーデン



ロックガーデン



天狗岩

七尾平からからは急坂になりますし、天狗岩からは急な階段になります。

いずれを利用しても、急坂を上下する必要があり、このコース一番の難所です。

どちらかといえば、天狗岩から上下することをお勧めします。



天狗岩


天狗岩の登り口



七代の滝



七代の滝への階段及び急坂


七代の滝(ななよのたき)

七代の滝はその名前の通り大小7段の滝からなる美しい滝です。

滝の上には「天狗岩」があり、落差約50mの滝から流れる水が透き通る音を残し岩と岩の間を抜けていく静かで涼しげな場所です。

夏でも滝の周りはヒンヤリとしています。


急な階段



下側の階段

天狗岩から鉄のはしごを下りた場所が散策スポットですが、ここでは7段のうちの1つしか見ることができません。険しい岩肌に沿って滝があるために近寄ることができないようです。

鉄のはしごの途中から2つの滝をかすかに見ることができました。

冬場は滝全体が氷の柱にかわり、透明感のある神秘的な姿を見せてくれるそうです。

しかし急坂のある七代の滝に冬場に接近するのは、本格的な装備が必要ではないかと思います。



滝本駅からの展望


ケーブルカー

御岳山麓の滝本駅と標高831mの御岳山駅はケーブルカーで結ばれており、標高差423mを約6分で登ることができます。

昭和10年(1935年)に開通し、関東一の平均勾配22度26分です。

「青空号」と「日出号」の2台のケーブルカーが運行されており、途中ですれ違います。


この先で左にカーブ



ケーブルカー

ケーブルカーは車両にケーブル(ロープ)をつなげて、山頂の巻き上げ機で引き上げる仕組みになっています。

急な勾配を上り下りするため、ケーブルカーの車体は平行四辺形、駅は階段状になっているのが特徴です。

定員は135人で、座席34人、立ち席101人です。


ケーブルカー関連の主要な要目です。

平均勾配22度26分、最大勾配25度10分

標高差423.4m 距離1107m 所要時間6分

営業時間:7:30〜18:30

料金:大人片道570円・往復1090円、子供片道290円・往復550円



御岳山駅


関連のホームページ


 御岳登山鉄道



 御岳山のレンゲショウマへ



        風来坊


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